目次
各種税金をクレジットカードで払うメリット
クレジットカードで税金を支払うとどんなメリットがあるのかチェックしてみましょう。

クレジットカードのポイントが貯まる
税金をクレジットカードで払うメリットとして、多くのクレジットカードでポイントが貯まる点が挙げられます。ポイントが貯まるからこそ、還元率の高いクレジットカードを選ぶことでメリットが大きくなります。
自宅で24時間いつでも納税できる
納付書を使って銀行で税金を払う場合、窓口が営業している平日の昼間に手続きしなければなりません。またコンビニで支払う場合であっても、自宅からコンビニまで行かなければならないのは手間です。
一方クレジットカードで税金を支払う場合、手続きはインターネットで完結します。自宅にいながら24時間いつでも支払いでき、事前の面倒な手続きもないので便利です。
分割払いでも支払える
税金の支払いが大変な時は、クレジットカードなら分割払いで支払うことができます。分割払いで支払う場合、納税手続きの際に分割払いを選択するだけでOKです。
ただし、分割払いやリボ払いにはカード会社規定の手数料が発生することもある点は注意しましょう。
多額の現金を持ち歩かなくていい
コンビニで税金を支払う際は、多額の現金を持ち歩かなければなりません。コンビニATMで引き出せばそれほどリスクは高くないですが、別の場所にある銀行ATMから引き出して移動する場合、盗難のリスクに注意する必要があります。
一方、クレジットカードで税金を支払えば、自宅にいながら手続きができ、現金を持ち運ぶリスクはありません。
クレジットカードで支払える税金の種類と方法
最近では税金のクレジットカード払いへの対応が進んでおり、さまざまな税金をカード払いできるようになっています。クレジットカードで支払える国税の一例を紹介すると、次のとおりです。
<クレジットカードで支払える国税の一例>
- 所得税
- 相続税
- 贈与税
- 自動車重量税
また、多くの自治体で各種地方税をクレジットカードで払えるようになっています。
東京都を例に、クレジットカードで払える地方税をいくつか紹介します。
<クレジットカードで支払える地方税の一例>
- 固定資産税
- 自動車税種別割
- 住民税
自動車税や固定資産税などは、ある程度まとまった金額が必要になります。一括払いだと家計が厳しい時も、クレジットカードなら分割払いができるので重宝します。

クレジットカードで税金を支払う方法
クレジットカードで税金を支払う方法には、次の2種類が存在しています。
- Yahoo!公金支払い
- 自治体独自のシステム
それぞれの支払い方法について、詳しく説明します。
Yahoo!公金支払い
Yahoo!公金支払いは、検索エンジンなどでおなじみの「Yahoo! JAPAN」が提供する、税金や公共料金の支払いサービスです。クレジットカードで支払えるだけでなく、税金の一部または全部にTポイントを利用することも可能です。
Yahoo!公金支払いでは、次の国際ブランドのクレジットカードを使用することが可能です。
- VISA
- Mastercard
- JCB
- ダイナースクラブ
- アメリカン・エキスプレス
ほとんどの国際ブランドのクレジットカードに対応していることがわかります。Yahoo!公金支払いで税金をクレジットカード払いする流れは次のとおりです。
- 納税通知書を用意する
- Yahoo!公金支払いで自治体を検索する
- 支払う税金を選んで、手続きする
このように、Yahoo!公金支払いで税金をクレジットカード払いする流れは、とてもシンプルです。スマートフォンでも手続き可能なので、手軽で簡単に税金が支払えます。
なお、Yahoo!公金支払いではログインをしなくても税金が支払えますが、ログインすると次のようなメリットがあります。
<Yahoo! JAPAN IDでログインするメリット>
- 支払い履歴を確認できる
- 支払いが完了した通知メールが届く
Yahoo! Japanのアカウントを持っている方は、ぜひログインしてからご利用ください。
自治体独自のシステム
各自治体が、独自にクレジットカード納税のシステムを用意している場合があります。
例えば東京都の場合、「都税 クレジットカードお支払サイト」から各種税金の納付ができます。
Yahoo!公金支払いでお住まいの地域の自治体が見つからない場合、自治体独自のシステムを探してみましょう。
自治体独自のシステムで税金を支払う手続きは、Yahoo!公金支払い以上にシンプルです。納税通知書とクレジットカードの情報を入力していけば手続きができるので、Yahoo!公金支払いと同様スムーズに支払いできます。
なお自治体独自のシステムでも、Yahoo!公金支払いと同様に多数の国際ブランドに対応しているケースが多いので、ご安心ください。
クレジットカードで納税するデメリット
「ポイントが貯まるならクレジットカードで税金を払う方がいいかも」と感じる方は多いでしょう。しかし、クレジットカードで納税することには、いくつかのデメリットもあるので注意が必要です。

手数料がかかる
税金をクレジットカードで支払うデメリットとして、納税金額に応じた手数料がかかる点が挙げられます。
例えば、東京都の「都税 クレジットカードお支払サイト」で税金をクレジットカード払いする場合、1万円ごとに73円の手数料がかかります。
わかりやすいように、税額ごとの手数料を表にまとめましたので、ご覧ください。
税額 | 手数料 |
---|---|
〜1万円 | 73円 |
〜2万円 | 146円 |
〜3万円 | 219円 |
〜4万円 | 292円 |
〜5万円 | 365円 |
支払う税金の額によっては、クレジットカードのポイント還元よりも手数料の方が高くなるので、注意しなければなりません。
なお、クレジットカードで税金を払う場合の手数料は、自治体や税目によっても違います。クレジットカードで税金を払う際は、事前に決済手数料をチェックしましょう。
自治体によっては対応していない
税金をクレジットカードで支払うデメリットとして、自治体によってはカード払いに対応していない点があります。
その場合、カード払いに対応している国税だけはクレジットカードで払えますが、対応していない地方税は通常どおり納付書で納税するしかありません。
領収書が発行されないことがある
自治体によって領収書が発行されないことがある点も、クレジットカード払いのデメリットです。東京都の「都税 クレジットカードお支払サイト」では、カード払いでは領収書が発行されない旨が明記されています。
東京都から領収証書の発行は行いませんので、領収証書が必要な方は金融機関等の窓口またはコンビニエンスストアにてご納付ください。
特に注意したいのは、車検が近い場合の自動車税の支払いです。東京都の「都税 クレジットカードお支払サイト」で税金を支払った場合、都税事務所に反映されるまでには最大で10日ほどの時間がかかります。
そのため、10日以内に車検が控えている場合は、納税の証明ができない可能性があります。車検が間近に控えている方は、自動車税は通常どおり納付書で支払うようにしましょう。
都度払いが必要なので面倒
クレジットカードで税金を支払うデメリットとして、自動引き落としは設定できないので面倒な点が挙げられます。
自治体によっても異なりますが、住民税や固定資産税など、税金によっては口座振替での支払いに対応しているものもあります。口座振替なら毎回自動で引き落としてくれ、払い忘れの心配がないです。
一方のクレジットカード払いでは、基本的に全て都度払いとなり、自動引き落としにはなりません。税金の支払いに利便性を求める方であれば、なるべく口座振替を設定する方が便利でしょう。
納税におすすめのクレジットカード
クレジットカードの中には、特定のサービスを利用するとポイント還元率がアップするものもあります。しかし残念ながら、税金の支払いでポイント還元率がアップするクレジットカードはありません。
そのため、税金の支払いでポイントが貯まりやすいのは、とにかく還元率の高いクレジットカードということになります。
ただ、クレジットカードを利用する上では日常生活での使いやすさも大切です。そこで、ポイント還元率が1.0%以上と高水準であり、かつ日常生活でも使いやすいクレジットカードを紹介します。
JCB CARD W
JCB CARD W
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
特徴
- 提携店舗での利用で還元率大幅アップ。アマゾン2.2倍、スターバックス5.5倍、セブンイレブン2倍
- 39歳以下が申し込めるWEB入会限定カード
- 利用付帯の海外旅行保険付き
JCB CARD Wは日本の国際ブランド「JCB」が発行するプロパーカードで、18~39歳の方だけが申し込めます。ポイント還元率は1.0%と高水準なので、税金の支払いでもポイントを貯めやすいです。
また、JCB CARD Wには日常生活でもポイントを貯めやすい仕組みがあります。それは、提携店でのポイントアップ制度です。ポイントアップの代表的な対象ショップの例は、次のとおりです。
<ポイントアップの代表的な対象ショップの例>
- スターバックス:プリペイドカードへのチャージでポイント10倍
- セブン-イレブン:ポイント3倍
- Amazon:ポイント3倍〜
このように、スターバックスやセブン-イレブン、Amazonを頻繁に利用する方は、特にポイントを貯めやすい仕組みとなっています。
楽天カード
楽天カード
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
特徴
- 還元率がどこでも1%! さらに最大で16%
- 新規入会&利用で5000円相当のポイントを獲得
- 入会と「楽天e-NAVI」への登録で、2000ポイントプレゼント
- カード申込翌月末までにカードショッピング1回以上の利用で、3000ポイント(期間限定ポイント)プレゼント
- 楽天グループのサービスでの利用で2倍〜最大16倍※SPU(スーパーポイントアッププログラム)により、さまざまな条件あり
- 家族カード年会費:無料
楽天カードは、通常時のポイント還元率が1.0%と高水準です。さらに、楽天市場や楽天トラベルなど楽天グループを利用する際は、ポイント還元率がアップする仕組みです。
このように楽天カードは、普段のショッピングや通販のほか、税金の支払いでもポイントを貯められるクレジットカードとなっています。
REXカード
最後に紹介するのは、信販会社JACCSが発行する「REXカード」です。楽天カードほどの知名度はありませんが、ポイント還元率が常時1.25%になっており、大きな特徴のあるクレジットカードです。通常時のポイント還元率が高いので、税金を支払う際にもより多くのポイントを貯められます。
またREXカードでは、貯めたポイントを1ポイント=1円で毎月の支払額から値引きしてもらうことができます。キャッシュバックなので、ポイントの使い道にも困らないでしょう。
税金の支払いでクレカのポイントを貯める方法
クレジットカードで税金を支払うデメリットとして、手数料がかかる点がありました。
この後のシミュレーションでも詳しく解説しますが、実はクレジットカード納税によるポイント還元だと、お得度はそれほど高くありません。
クレジットカードによる税金の支払いで少しでもポイントを貯めたいのであれば、ネット手続きではなくセブン-イレブンでnanaco払いをする方法があります。
「nanacoで税金を支払った時は、ポイントの対象外では?」と感じた方がいるかもしれません。しかし、「セブンカード・プラス」というクレジットカードから電子マネーnanacoへチャージすれば、0.5%の還元率でポイントが貯まります。
セブンカード・プラス
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
- 毎月、8日・18日・28日の「ハッピーデー」にイトーヨーカドーでお買い物をすると5%オフ
セブン-イレブンにてnanacoで税金を払い、ポイントを貯める流れは次のとおりです。
- クレジットカード「セブンカード・プラス」を用意する
- セブンカード・プラスからnanacoへチャージする
- セブン-イレブンにてnanacoで税金を支払う
この方法のデメリットとしては、次の3つがあります。
- セブンカード・プラスが必要
- チャージする一手間がかかる
- セブン-イレブンまで行かなければならない
2020年5月現在、nanacoチャージでポイントが貯まるクレジットカード(新規発行できるもの)は、セブンカード・プラスしかありません。持っていない方はセブンカード・プラスを新規発行する必要があるので注意しましょう。
なお、nanacoのチャージ上限以上の税金を支払う方法は、以下の「チャージ制限を超える自動車税の支払い方法」の図を参考にしてください。

税金がいくらだとカードのポイント還元でメリットがある?
クレジットカードで税金を支払う際は手数料がかかります。そこで、ここではいくらの税金をクレジットカードで支払うと、ポイント還元が手数料を上回るのかシミュレーションをしてみます。
東京都の「都税 クレジットカードお支払サイト」にかかる手数料を例に、ポイント還元率1.0%のクレジットカードで支払った場合のシミュレーションを紹介します。なお、手数料は税込金額で計算しています。
税額 | 手数料(税込) | ポイント還元(1.0%) |
---|---|---|
〜8000円 | 80円 | ~80P |
〜1万円 | 80円 | ~100P |
〜1万6000円 | 160円 | ~160P |
〜2万円 | 160円 | ~200P |
〜2万4000円 | 240円 | ~240P |
〜3万円 | 240円 | ~300P |
〜3万2100円 | 321円 | ~321P |
〜4万円 | 321円 | ~400P |
〜4万100円 | 401円 | ~401P |
〜5万円 | 401円 | ~500P |
手数料は税額1万円ごとに加算されるため、金額が上がるごとに手数料とポイント還元のどちらが大きくなるかが変わる結果となりました。
nanaco払いの方がお得度は高い
シミュレーション表を見てみると、還元率1.0%のクレジットカードで5万円の税金を支払った場合でも、手数料を引いたら99ポイントしか貯まらないことがわかります。
一方、セブンカード・プラスでnanacoにチャージして税金を支払う方法であれば、5万円の支払いなら250ポイントが貯まります。
nanaco払いの方がポイント還元のメリットが大きいことがわかります。「税金の支払いでクレジットカードのポイントを少しでもお得に貯めたい」と考える方は、nanaco払いの方法を検討してみてください。
まとめ
- クレジットカードで税金を支払うことには、ポイント以外にもメリットがある
- 10日以内に車検を控えている場合、コンビニや銀行で納税しよう
- なるべく多くのポイントを貯めるなら、nanaco払いを検討する
クレジットカードで税金を払うと、カード会社のポイントが貯まる他にも、「自宅で24時間いつでもできる」「納税手続きがネットで完結する」といったメリットがあります。
ただしクレジットカードで税金を支払うには手数料がかかるので、記事内で紹介した「nanacoで支払う方法」も検討してみてください。