※価格の表記に関して、特に指定がないもの以外は税抜き表記となっています。
目次
クレジットカードは4つのランクに分類される
クレジットカードは年会費や付帯サービスの内容によって、以下の4段階にランク付けされるのが一般的です。

クレジットカードにこだわりのない方であれば、こうした格付けはあまり気にしていないかもしれません。しかし、上位カードのメリットを知れば、今使っているカードより上のカードを持つことにきっと興味がわくでしょう。そこで、まずそれぞれの特徴について簡単に解説します。
一般カード
一般カードは、審査に通過すれば誰でも持つことが可能なクレジットカードです。年会費が無料(実質無料を含む)のものが多く、高くても2000円程度であることが特徴です。
年会費が無料でも充実したサービスがついているので、特に上位カードを持つ理由がない場合は一般カードで十分です。
ゴールドカード
ゴールドカードは一般カードの上に位置付けられるクレジットカードで、カードの色が金色であるというのが特徴です(例外もあります)。年会費は1万~1万5000円程度のものが多く、一般カードに比べて付帯サービスが充実しています。
ゴールドカードを持つと空港ラウンジ(カードラウンジ)が利用できるので、飛行機の利用が多い方はそれだけでも年会費を払うメリットがあると言えるでしょう。
プラチナカード
プラチナカードはゴールドカードの上に位置付けられるクレジットカードです。カードの色は銀色ばかりではなく黒いものも多いので、見た目はブラックカードと区別がつきにくいです。年会費は2万円程度のものから10万円を超えるものまでさまざまです。
クレジットカードに詳しい人が見たときに「ステータスのある人」と評価されるのはプラチナカード以上のカードなので、ステータス感のあるカードを持ちたいならゴールドカードよりもプラチナカードを検討すべきでしょう。
ブラックカード
ブラックカードはクレジットカードの最高峰に位置付けられるカードです。初めてブラックカードとして位置付けられたカードがアメリカン・エキスプレスの「センチュリオンカード」で、その色が黒かったことがブラックカードという名前の由来と言われています。

ブラックカードに入会するには原則としてインビテーションが必要で、一般の方が持つカードとしては事実上、プラチナカードがもっとも高いランクだと言っても差し支えないでしょう。
プラチナカードのメリット「コンシェルジュサービス」「プライオリティ・パス」とは?
プラチナカードがゴールドカード以下のカードと違うのは、「コンシェルジュサービス」がついている点と「プライオリティ・パス」に無料で入会できる点です。以下でそれぞれについて解説します。
コンシェルジュサービスを使いこなそう
コンシェルジュサービスとは、会員のリクエストに対して24時間365日体制で応えてくれるサービスです。電話の向こうにいる秘書のようなイメージでとらえれば良いでしょう。
コンシェルジュが行ってくれるのは、例えばホテルや航空機、レストラン、ゴルフ場、コンサート・演劇などの手配のほか、誕生日プレゼントの手配、病気やケガをしたときの医療機関の手配などです。
仕事で出張する機会の多い方であれば、宿泊や交通手段の手配をしてくれるのは便利ではないでしょうか。せっかく高い年会費を支払うならぜひ使いこなしたいところです。

「プライオリティ・パス」は便利
プラチナカードのもう1つの特徴である「プライオリティ・パス」(に無料で入会できる権利)とは、世界143ヵ国にある1200以上の空港ラウンジを利用できるサービスです。そのため、特に海外へ行く機会がある方なら重宝するはずです。
なお、「プライオリティ・パス」と似たサービスである「ラウンジ・キー」が付帯しているプラチナカードもあります。こちらも1000ヵ所の空港ラウンジが利用できるので、サービスの質では同等と言えます。
プラチナカードを作れるのはどんな人?
クレジットカードに入会するためには各社独自の審査基準をクリアする必要がありますが、プラチナカードの場合はそのほかにインビテーション(招待状)が必要になることもあります。ここではプラチナカードを作れる人はどんな人なのか解説します。
プラチナカードでもインビテーションが不要になりつつある?
一般カードやゴールドカードは通常、一部のカードを除き、希望すれば誰でも申し込みができますが、プラチナカードは基本的にインビテーションが必要でした。
ただ、近年はプラチナカード同士の競争が激しくなっている影響からか、インビテーション不要で申し込めるカードが増えています。プラチナカードの中ではもっとも年会費の高いアメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードも、2019年4月からインビテーションが不要になりました。
インビテーションが不要になっても審査に通るかどうかは別の話です。そのため、特に年会費の高いプラチナカードを持ちたい場合は審査基準をクリアできるように意識することが必要です。
プラチナカードを持てる一般的な基準について
プラチナカードの審査基準は各社で異なり、その具体的な内容は公開されていません。そのため詳細については不明ですが、一般的には以下のような点が審査のうえで考慮されます。
- 年収(安定した収入)
- 下位カードの利用実績
- 支払いの延滞をしていない(クレジットヒストリー)
年収ですが、年会費が安いプラチナカードであればそれほど高い年収が必要というわけではなく、安定した収入があれば問題ないようです。
インビテーションが必要になるプラチナカードの場合、そのカードの1つ下に位置付けられるゴールドカードの保有者に対して行われます。そのため、持ちたいプラチナカードがあるのであれば、その下のランクのゴールドカードに入会し、利用実績を作っておくというのが1つの対策になります。
また、プラチナカードに限らずクレジットカードの審査に通過するうえではクレジットヒストリーが大事です。クレジットヒストリーとは過去の返済履歴のことで、CICなどの信用情報機関に記録があります。
過去5年以内に延滞があると審査に通りにくくなるので、プラチナカードを持ちたいなら延滞だけはしないようにしてください。なお、この信用情報はクレジットカードだけでなく、携帯電話を分割で購入したときの返済についての情報も影響するので注意してください。
ステータスの高いプラチナカードを選ぶ4つの基準
ステータス感のあるプラチナカードが欲しいと考えるなら、以下の4点を意識して選びましょう。
- 見た目(重厚感、色など)
- プロパーカードか提携カードか
- 年会費
- 付帯サービス
見た目(重厚感、色など)
せっかくプラチナカードを持つのであれば他人に見られたときのことを考えて、見た目でステータス感のあるカードを選びましょう。誰が見ても高級なカードに見える外観を持つものを選ぶと、あなた自身の満足感も高くなるはずです。
プロパーカードか提携カードか
クレジットカードは「プロパーカード」と「提携カード」に分けることができます。
プロパーカードとは国際ブランドが自ら発行しているカードのことで、広義ではクレジットカード会社が自ら発行しているカードのことも指します。提携カードはそれ以外のカードです。なお、VISAとMastercard以外の国際ブランドはすべてプロパーカードを発行しています。
年会費
プラチナカードの年会費はおおむね2万円程度、5万円程度、10万円程度の3種類くらいに分かれています。
クレジットカードに詳しい人の目を意識するなら、年会費が5万円程度以上のものを選んだほうが無難かもしれません。5万円という年会費は決して安くはないので、メリットとコストのバランスの良いカードを探してください。
付帯サービス
以上のほか、旅行に行く機会の多い方なら旅行保険が充実したカードを選ぶことが大事ですし、ポイント還元率を気にするなら還元率の高いカードを選ぶことが必要です。以上の3点を比較したうえで候補を絞り込み、最後にその他の要素を加味して選んでください。
年会費順・おすすめのプラチナカード7選
プラチナカードは年会費に大きく差があります。そこで、ここでは年会費の安い順におすすめのカードを7枚、紹介します。
プラチナカードの名称 | 年会費 | インビテーション | プロパー/提携 | ポイント還元率 |
---|---|---|---|---|
Orico Card THE PLATINUM | 2万円(税込) | 不要 | 提携 | 1.0% |
MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード | 2万円 | 不要 | 提携 | 0.5% |
JCBプラチナ | 2万5000円 | 不要 | プロパー | 0.5% |
エポスプラチナカード | 3万円(税込)※ | 不要 | プロパー | 1.0% |
Mastercard TITANIUM Card(ラグジュアリーカード) | 5万円 | 不要 | 提携 | 1.0% |
三井住友プラチナカード | 5万円 | 不要 | 提携 | 0.5% |
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード | 13万円 | 不要 | プロパー | 1.0% |
※エポスカード社からの 招待で入会する場合は2万円(税込)です。また、年間の利用額が1度、100万円以上になると翌年以降の年会費はずっと2万円(税込)になります。
Orico Card THE PLATINUM
Orico Card THE PLATINUM(オリコカード ザ プラチナ)

還元率 | 1.0% |
---|---|
年会費 | 2万円(税込)※1 |
発行スピード | 最短8営業日 |
国際ブランド |
|
電子マネー |
|
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
Orico Card THE PLATINUMは年会費が最安値クラスのプラチナカードです。
年会費は安くてもコンシェルジュサービスやラウンジ・キーは付帯していますし、Mastercardの上級カード会員のみが対象となる「Taste of premium」を利用できるので、コストパフォーマンスは高いと言えます。
また、海外旅行保険が充実しており、死亡・後遺障害補償が最高で1億円(自動付帯5000万円と利用付帯5000万円の合計)、傷害治療費用・疾病治療費用が300万円となっています。
このほか「空港クローク優待サービス」「海外用携帯電話・Wi-Fiレンタルサービス」など海外旅行関連のサービスが充実しているので、海外旅行の機会が多い方にとっては検討に値するカードです。
MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード
MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード

還元率 | 0.5% |
---|---|
年会費 | 2万円 |
発行スピード | 最短3営業日 |
国際ブランド |
|
電子マネー |
|
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードは「プラチナ・コンシェルジュサービス」や「プライオリティ・パス」のほか、「手荷物空港宅配サービス」や「名門ゴルフ場予約代行サービス」などが付帯されています。名門ゴルフ場予約サービスは予約が難しいゴルフ場が対象なので、ゴルフをする機会が多いなら検討に値するでしょう。
MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードで買い物をすると1000円につき1ポイントが貯まりますが、海外加盟店での利用や記念月(自分で指定できます)でのショッピング利用はポイントが2倍になります。また、年間の利用額が多いとさらにポイントが加算される仕組みも用意されています。
JCBプラチナ
JCBプラチナ

還元率 | 0.5%※1 |
---|---|
年会費 | 2万5000円 |
発行スピード | 最短3営業日 |
国際ブランド |
|
電子マネー |
|
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
特徴
- 24時間365日利用可能な「プラチナ・コンシェルジュデスク」で旅行やレストランの予約、手配が簡単に
- 有名レストランで1名分が無料になる優待サービスや、世界中のラウンジを無料で楽しめるプライオリティ・パス付き
- JCBゴールドのサービスも利用できる
- JCBスターメンバーズにより、利用金額に応じて最大70%アップ。
JCBプラチナはJCBのプロパーカードです。年会費は安いですが、24時間365日利用が可能な「プラチナ・コンシェルジュデスク」が付帯しており、「プライオリティ・パス」にも無料で入会できます。
また、有名レストランで1人分が無料になる「グルメ・ベネフィット」(期間限定)、人気の高いホテルや旅館にお得な価格で宿泊できる「JCBプレミアムステイプラン」など、会員限定のサービスが多数、提供されています。
旅行傷害保険については海外・国内ともに最高1億円です。そのほか乗継遅延費用保険金や寄託手荷物遅延費用保険金などの補償もあります。
エポスプラチナカード
エポスプラチナカード

還元率 | 1.0%※1 |
---|---|
年会費 | 3万円(税込)※2 |
発行スピード | 最短即日~約1週間 |
国際ブランド |
|
電子マネー |
|
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
- 年間100万円以上利用すると実質年会費無料
- 年4回の優待期間中はマルイやMODIでの利用でポイント最大2倍
エポスプラチナカードは、株式会社エポスカードが発行する最上位カードです。
年会費は3万円(税込)ですが、同社からのインビテーションを受けて入会する場合は2万円(税込)になります。また、年間の利用額が100万円以上になると翌年「以降」の年会費が2万円(税込)になります。1度でも100万円以上になった年があればいいので、入会するなら早めに達成しておきたいところでしょう。
エポスプラチナカードが他のカードと違うのは、ポイントを貯める仕組みが充実している点です。年間で100万円以上の利用があるとボーナスポイントが付与されますし、その他にも誕生月はポイントが2倍になりますし、ポイントアップショップによく利用する店を登録すると最大で3倍になります。しかもポイントには有効期限がありません。
もちろんコンシェルジュサービスやプライオリティ・パスに無料で入会できる権利が付帯されているので、お手頃な年会費でサービスが充実したカードと言えるでしょう。
Mastercard Titanium Card(ラグジュアリーカード)
Mastercard Titanium Card(ラグジュアリーカード)

還元率 | 0.5% |
---|---|
年会費 | 5万円 |
発行スピード | |
国際ブランド |
|
電子マネー |
|
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
ラグジュアリーカードは2008年にアメリカで創業されたクレジットカードで、日本では新生銀行グループのアプラスが運営しています。
ラグジュアリーカードはゴールド・ブラック・チタンの3種類があり、いずれも特許取得済みの独自の金属製のデザインと構造が採用されています。その個性的な外観から、ひと目で普通のクレジットカードとは違うという印象を周囲に与えることができるでしょう。
なお、Mastercard Titanium Cardはラグジュアリーカード3種類の中で一番下に位置付けられるカードですが、コンシェルジュサービスやプライオリティ・パスはもちろん、他の付帯サービスの水準もプラチナカードクラスなので、プラチナカードとして紹介しました。
三井住友プラチナカード
三井住友プラチナカード

還元率 | 0.5% |
---|---|
年会費 | 5万円 |
発行スピード | 最短翌営業日 |
国際ブランド |
|
電子マネー |
|
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
三井住友プラチナカードの年会費は5万円で、プラチナカードの中ではミドルクラスの価格帯に属するカードです(家族会員は無料)。
「プラチナ・コンシェルジュサービス」や「プライオリティ・パス」はもちろん、会員限定のイベントに招待してもらえる「プラチナオファー」、対象となる一流レストランで2名以上のコース料理を注文すると1名分が無料になる「プラチナグルメクーポン」、そのほか旅行関連の優待がたくさん用意されているのが特徴です。
なお、国際ブランドはVISAとMastercardから選べますが、どちらを選ぶかで受けられるサービスの内容が異なりますので注意してください。
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード

還元率 | 1.0%※1 |
---|---|
年会費 | 13万円 |
発行スピード | 1週間〜10日 |
国際ブランド |
|
電子マネー |
|
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
- ボーナスポイント・パートナーズを利用すると還元率が最大10%(100円=10P)
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードは、プラチナカードの中で最も年会費の高いカードです。カードの材質はプラスチックではなくメタル製で、ステータス感も申し分ありません。
空港ラウンジについては「プライオリティ・パス」だけでなく、「センチュリオン・ラウンジ」や「デルタ・スカイクラブ」など合計7つのラウンジサービスが利用できるので、世界中どこの空港に行ってもラウンジの利用で困ることはないでしょう。
そのほか「ホテル・メンバーシップ」に登録すると、所定のホテルの上級メンバーシップまたはVIPプログラムに無条件で登録できたり、カードを更新するたびに年に1度、国内の対象ホテルで一泊できる無料ペア宿泊券をもらえたりするなど、他のプラチナカードにはない特典・サービスがたくさんあります。年会費に見合ったステータス感のあるカードと言えるでしょう。
まとめ
- プラチナカードはクレジットカードの中で事実上、一般の人が持てる最も高い格付けのカード
- プラチナカードは24時間365日利用可能なコンシェルジュサービスと、空港ラウンジサービス(プライオリティ・パス等)の無料入会権が付帯されているのが特徴
- プラチナカードは年会費に幅があるので、ステータス感があってコストに見合うサービスが付帯されているカードを選ぶのがおすすめ