目次
スーパーホワイトって何? なぜクレジットカード審査に不利?
- スーパーホワイト
- 個人信用情報機関にクレジットカードや住宅ローンなどを一切利用した形跡がなく、本人申告情報(氏名や住所等の個人情報)の登録もない人のことです。
年齢が若い20代前半までの人なら、クレジットカードを作った経験や住宅ローンの利用経験がなくても問題視されませんが、ある程度の年齢に到達しているのに、何も個人信用情報が出てこない人は、クレジットカード会社から不安視されます。
クレジットカード審査に使われる個人信用情報とは?
個人信用情報とは、あなたのクレジットカードやローンなどの申込、契約、利用状況などの情報です。個人信用情報は、クレジットカード会社があなたの「信用力」を判断するために、利用します。
個人信用情報に登録されるのは、おおむね次のような情報です。
申込情報
クレジットカードやローンを新規申し込みすると登録される情報です。
本人識別情報 | 氏名、生年月日、郵便番号、電話番号など |
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申込に関する情報 | 照会日、商品名、契約予定額、支払予定回数、照会会社名など |
クレジット情報
あなたがクレジットカード契約を締結した後に登録される情報です。
本人識別情報 | 氏名、生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番号、勤務先名、勤務先電話番号、公的資料番号など |
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契約に関する情報 | 契約日、契約の種類、商品名、支払回数、契約額(極度額)、契約終了予定日、登録会社名など |
支払状況に関する情報 | 報告日、残債額、請求額、入金額、入金履歴、異動(延滞・保証履行・破産)の有無、異動発生日、延滞解消日、終了状況など |
割賦販売法対象商品の支払状況に関する情報 | 割賦残債額、年間請求予定額、遅延有無など |
貸金業法対象商品の支払状況に関する情報 | 確定日、貸付日、出金額、残高、遅延の有無など |
利用記録
クレジットやローンの利用途上に記録される情報です。
本人識別情報 | 氏名、生年月日、郵便番号、電話番号など |
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利用した事実に関する情報 | 利用日、利用目的、利用会社名など |
なお、人種、思想、保健医療、犯罪歴などの項目が、個人信用情報に登録されることはありません。
「ブラックリストに載る」を正しく表現すると
クレジットカードやローンの滞納をすると「ブラックリストに載る」と言われることがあります。でも、実は「ブラックリスト」というものは存在しません。
上記の表にあるように、個人信用情報には「異動」に関する情報が登録されます。 異動とは、延滞・保証履行・破産に関する情報のことで、他にも異動発生日、延滞解消日、終了状況などが登録されます。
「ブラックリストに載る」のではなく、個人信用情報に「異動情報が登録される」ことで、クレジットカードやローンの利用がしづらくなるのです。(CICの場合)

「異動情報」とは、CICに「延滞・保証履行・破産」の情報が記録されることです。JICCの場合は「注意情報」として記録されます。
ホワイトとは?
異動情報は、永遠に登録されるわけではなく、一定期間が過ぎると抹消されます。
異動情報が登録されている間はクレジットカードや住宅ローンなどは利用できないことがほとんどなので、カードやローンの利用履歴が記録されることもありません。
そして、異動情報が抹消される5~10年後になると、異動情報が消えるだけではなく、他の信用情報も、時間の経過を理由に抹消されてしまうのです。
このような経緯で、個人信用情報が白紙になった人は「ホワイト」と呼ばれます。
スーパーホワイトが審査で不利になる理由
今回取り上げる「スーパーホワイト」は、そもそも個人信用情報に何の情報も登録されていない人を指します。一方、「ホワイト」の人も個人信用情報には何の情報も登録されていません。
- 初めから何の情報もない人
- 異動情報が記載されていたために一定期間クレジットカードが利用できず、個人信用情報が白紙になっている人
つまり、個人信用情報を参照しても上記のふたつ「スーパーホワイト」と「ホワイト」の区別がつきにくいのです。そのため、スーパーホワイトは審査で不利になると言われています。


スーパーホワイトの人は「過去に事故を起こしたことによってホワイトになっているのではないか?」と疑われて審査で不利になります。ですから、クレカ審査のためにはスーパーホワイトから脱却しておいた方がよいでしょう。
スーパーホワイト脱却のためにできること
これまで現金主義を貫いてきた、という理由でスーパーホワイトの状態にある人は、良質なクレジットヒストリーを作ることで、審査に不利な状態から抜け出すことができます。
個人信用情報を確認してみよう
クレジットカードの利用審査に通りづらい理由が、本当に「スーパーホワイトだから」なのかを確かめることから始めましょう。
例えば、奨学金や携帯電話の割賦購入代などを、うっかり滞納してしまっているケースもあります。まずは、あなたの個人信用情報を確認しましょう。
信用情報機関ごとの情報開示請求の方法は次の通りです。
CIC
パソコン、スマートフォン、郵送、窓口で請求できます。
パソコンでの手続きの流れは次の通りです。
- 手続き前の確認事項を閲覧
- 電話で受付番号を取得
- 開示を希望する人の情報を入力
- 開示報告書が表示される
JICC
スマートフォン、郵送、窓口で請求できます。
スマートフォンでの手続きの流れは次の通りです。
- 専用アプリをダウンロードします
- 利用規約の確認をします
- パスワードの発行と入力をします
- 開示を希望する人の情報を入力します
- 本人確認書類の撮影と送信をします
- 開示手数料の支払い方法を選択します
- 開示結果が郵送されます
全国銀行個人信用情報センター
郵送で請求できます。
登録情報開示申込書、手数料、本人確認資料2種類を送付します。
個人信用情報に問題がないことが確認できたら、良質なクレジットヒストリーを育てることにしましょう。
携帯電話の分割払いで実績を作る
クレジットヒストリーがない人でも利用しやすい携帯電話や家電製品の割賦購入をしてみましょう。そして、きちんと料金を返済したという実績を作りましょう。
どのくらいの期間で、クレジットカードの利用審査に通りやすくなるかは、個人信用情報以外の要素(年収や勤務先など)も関わるので一概には言えませんが、半年から2年程度、割賦購入の代金を返済した実績を作ってから、初心者向けのクレジットカードの利用申込をしてみましょう。
初心者向けのクレジットカードの利用実績を作る
クレジットカード初心者でも利用しやすい、と言われているカードを選んで、利用申込をしましょう。
ただし、利用審査は個人信用情報だけをもとに行われるのではなく、現在の収入や勤務先、勤続年数なども審査の対象です。もしも、転職の予定がある人は、クレジットカードの利用申込は転職前にするといいでしょう。転職後の、勤続年数が短い状態で利用申込をすると、審査で不利になります。
キャッシング枠は0円に
スーパーホワイトの人は、キャッシングの利用希望枠は0円で利用申込をしましょう。キャッシング枠の希望額を10万円や50万円などにすると、審査が厳しくなり、時間もかかるからです。
スーパーホワイトでも利用しやすいと言われるクレジットカードは?
スーパーホワイトの人も利用しやすいと言われているクレジットカードをご紹介します。なお、スーパーホワイト以外(年収、勤続年数、その他)に理由があって審査結果が厳しくなっているケースもありますので、ご注意ください。
クレジットカード会社による審査の違い、特徴を知る
クレジットカードには、大きくわけて次の3種類があります。
銀行系 | 大手都市銀行、地方銀行、銀行の子会社やグループ会社、ネット銀行などが発行しているクレジットカード | 三井住友カード、MUFGカードなど |
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信販系 | クレジットカードの発行やカードローンを専門に行う「信販会社」が発行するカード | NICOSカード、オリコカード、セゾンカード、ライフカード、JCBカードなど |
流通系 | その会社で買い物をする人のために、流通各社が発行しているカード | 楽天カード、セブンカード、エポスカード、イオンカードなど |
消費者金融系 | 消費者金融会社がキャッシングに強みを持たせて発行しているカード | アコムACマスターカードなど |
各クレジットカード会社は、審査基準そのものを明らかにしていません。
そのため一般論にはなりますが、銀行系のクレジットカードは年収や勤務先、勤続年数、個人信用情報などを厳しい目でチェックし、審査すると言われています。
信販系のクレジットカード発行会社は、もっとも長くクレジットカードを発行してきた歴史があり、クレジットカード会社ごとに審査のノウハウも確立しています。
流通系のクレジットカードは「お店で買い物をしてくれる人を増やす」「同じお店を使い続けてもらう」という目的で発行されています。お客さまを審査で落としてしまうと、お店に来てくれなくなるという事情があります。
消費者金融系のクレジットカードは、キャッシング機能が強いため、審査基準が他の3つと異なると言われています。
以上のように、どの系列のカードかということで、審査基準やその方法も異なってくる点にも、注目しておきましょう。
なお、上記の系列を問わず、審査では基本的に電話による在籍確認が実施され、審査可否に大きな影響を与えます。これは「勤務実態がある=安定した収入がある」との判断になるためです。
エポスカード
エポスカードは、マルイグループが発行しているクレジットカードです。ショッピングの利用で貯まるエポスポイントは金券や他社ポイント、マイルなどに交換ができ、マルイでよく買い物する方にはもちろん、それ以外の方にとっても使いやすいポイントだと言えます。マルイをはじめとしたショッピングで利用実績を積みたい方に向いているカードです。
エポスカード
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
- ネットショッピングで2〜30倍(「たまるマーケット」経由)
楽天カード
楽天カードは、楽天カード株式会社が発行している流通系クレジットカードです。楽天市場での支払いに使うと、ポイントも貯まり、利用実績を積むこともできます。楽天市場ではさまざまな商品が販売されているので、利用の機会を作りやすいです。
楽天カード
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
特徴
- 還元率がどこでも1%! さらに最大で16%
- 新規入会&利用で5000円相当のポイントを獲得
- 入会と「楽天e-NAVI」への登録で、2000ポイントプレゼント
- カード申込翌月末までにカードショッピング1回以上の利用で、3000ポイント(期間限定ポイント)プレゼント
- 楽天グループのサービスでの利用で2倍〜最大16倍※SPU(スーパーポイントアッププログラム)により、さまざまな条件あり
- 家族カード年会費:無料
イオンカードセレクト
イオンカードセレクトは、イオンクレジットサービスが発行する流通系クレジットカードです。WAON決済やイオンカード決済でポイントが通常の2倍獲得でき、毎月20日30日はショッピング代金が5%OFFとなるため、日常的にイオンを利用する方にメリットが多いクレジットカードです。イオンでおトクに買い物を楽しみながら、利用実績を積みたい方におすすめです。
イオンカードセレクト
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
- 新規入会&利用特典で利用金額の最大14%をポイント還元
- イオングループの対象店舗でのお買い物でポイント2倍、各種公共料金のお支払いで1件につき毎月5WAONポイント
- 所定の条件を満たすと、ゴールドカード発行が可能
Orico Card THE POINT
Orico Card THE POINTは、オリエントコーポレーションが発行する信販系クレジットカードです。申込み資格が「高校生を除く18歳以上」のため、スーパーホワイトの方でも安心して申込みができます。ポイント還元率も1%と比較的高く、他ポイントへの移行レートも良いため、ポイントの獲得や活用を重視する方にイチオシのカードです。
Orico Card THE POINT(Mastercard)
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
特徴
- 入会後6ヶ月はポイント還元率2%
- ショッピングモールを経由すれば、還元率が2倍以上に
- 新規入会で1000ポイントプレゼント
- Start THE POINTキャンペーン参加で最大7000円相当のポイントプレゼント
- 入会後6ヶ月はポイント2倍
Yahoo! JAPANカード
Yahoo! JAPANカード(ヤフーカード)は、ワイジェイカード株式会社が発行するクレジットカードです。大きな特徴として、年会費無料カードでありながら、基本ポイントの還元率が1%と高く、さらにYahoo!ショッピングやLOHACOの利用で還元率3倍になる点が挙げられます。Yahoo!ショッピングとLOHACOをよく利用する方におすすめのカードです。
Yahoo! JAPANカード
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
特徴
- PayPayへの直接チャージにクレカで唯一対応
- Yahoo!ショッピングやLOHACOの利用でポイント3倍
- Tポイント提携店舗ではTポイントと合わせてポイントがダブルで貯まる
- 今入会すると、入会特典として2,000円相当のPayPayボーナスライトプレゼント!
- Yahoo!ショッピングとLOHACOでのご利用時、Tポイント(PayPayボーナスライトも含む)が毎日合計3倍
- 家族カード:年会費無料
審査に落ちてしまった場合は半年以上待ってから行動する
あなたが、「クレジットカードの利用申込を行い、審査に落ちた」という情報は、個人信用情報の一部として個人信用情報機関に登録されます。
「審査に落ちた」という情報が残ったまま、別のクレジットカードの利用申込をしても「審査に落ちたということは、何らかの理由で信用力がない人」と考えられるため、次の審査結果も厳しいものになる可能性があります。
半年から1年程度の時間をおき、審査に落ちたという情報が抹消されるのを待ちましょう。その間に、審査に落ちた理由を考えましょう。雇用形態や勤続年数に問題があったのなら、できるだけ高い評価が得られる状況に、近づけていきましょう。
良質なクレジットヒストリーを作るために、注意すべきこと
クレジットカードの利用審査で不利になると言われるスーパーホワイトから脱却し、本当に欲しいクレジットカードを利用することができるまで、良質なクレジットヒストリーを育てましょう。
まず1枚目のカードで1、2年の利用実績を積む
初心者向けのクレジットカードを1枚作ったら、そのカードを利用し、支払いをきちんと行ったという実績を作りましょう。
とはいえ、家計に負担がかかるような、大きな買い物をする必要はありません。
- これまで現金払いをしてきたスーパーやコンビニでクレジットカードを使う
- 公共料金や保険料などの支払いにクレジットカードを使う
このような工夫をするだけで、カードの利用実績が育っていきます。
滞納などをせず着実に返済していく
現金払いは、収支状況が目に見えてわかり、使い過ぎを防ぐことができるというメリットがあります。クレジットカード払いに変えることで、お金の出入りの感覚がつかみづらくなるかもしれません。
家計の収支状況を把握し、クレジットカードの支払いは必ずきちんと行うようにしましょう。
参考:デビットカードなら審査なしで利用できる
スーパーホワイトであることが原因で利用審査がなかなかクリアできないけれど、キャッシュレス決済の便利さを味わいたい人には、デビットカードを作るという方法があります。
デビットカードは、カードを利用すると同時に、あなたの銀行口座から資金が引き落とされる仕組みです。銀行口座からお金を引き落とす手間がかからず、カードと銀行口座の残高があれば利用できます。また、クレジットカードのような利用審査はありません。
クレジットカードとデビットカードの違いは?6つのポイントで徹底比較まとめ
- スーパーホワイトで年齢が高い人はクレジットカードが作りにくい
- スーパーホワイトは携帯電話などの割賦購入から始めよう
- 良質なクレジットヒストリーを作れば欲しいクレジットカードの作成も可能
これまでに、クレジットカードや割賦購入の利用実績がまったくないスーパーホワイトで、ある程度高い年齢に差し掛かっている人は、クレジットカードの利用審査結果が厳しいものになることがあります。
スーパーホワイトを脱却し、本当に欲しいクレジットカードを作るためには、良質なクレジットヒストリーを育てましょう。携帯電話や家電製品の割賦購入なら、クレジットカードより利用しやすいため、まずはこれらの方法で利用実績を積みましょう。続いて、初心者でも利用しやすいクレジットカードを作り、利用と支払いを繰り返します。こうして信用力を高めた後に、本当に欲しいクレジットカードの利用申込をするといいでしょう。