そもそもクレジットカードの審査に難易度はあるの?
クレジットカードの審査が厳しいとか甘いとか、このカードなら審査に通るとか通らないとか、そんな話を耳にしたことはありませんか?
本当に審査の難易度に違いはあるのでしょうか?まずは審査の難易度の実態に迫ります。
クレジットカードの審査ランキングはアテにならない?
Web上でクレジットカードの情報を探していると、「クレジットカードの審査ランキング」といった記事を見かけることもありますよね。そのような審査ランキングは、あてになるのでしょうか?
答えはNOです。
審査基準は非公開のため、審査の内容は消費者はもちろん、ライバルである他のカード会社も知るすべはありません。また、クレジットカードの利用限度額は、ある程度上限が決まっているなど、法律による規制があります。業界団体での審査の研修会もあります。
つまり、審査基準には一定の幅があったとしても極端に甘い審査はありません。そのため、「審査に通りやすいというウワサがあるクレジットカード」の方が、「審査に通りにくいというウワサがあるクレジットカード」より審査に落ちる人が多い、という現象もありうるのです。
クレジットカードの審査には個性がある
一方、クレジットカードによって審査基準にまったく差がないのかというと、そんなことはありません。実は、審査には会社の個性が表れているのです。
各カード会社には歴史があり、戦略があり、親会社や取引先との関係性もあります。また、どのカード会社も利益を上げるために利用者を増やしたいという思いがあります。
しかし、誰からも満足される商品を目指すと、個性のないつまらない商品となってしまいます。そのため、特定のターゲットに喜んでもらえるクレジットカードを発行する必要があります。
カード会社のWebサイトを見れば、各カードがどんな人に向けて発行されているのかがわかります。カードの個性や特徴を考えれば、おのずと自分に向いたクレジットカードがわかるでしょう。
つまり、利用者目線で考えれば「審査の難易度にはランキングがある」というより、「クレジットカードとの相性がある」といった方が正しいかもしれません。
クレジットカードの審査でチェックされるポイントを知りたい方はこちら
「とはいえ、ステータスの高いプレミアムカードは審査が厳しいのでは?」
「銀行系カードも審査が厳しいイメージがある」
と考える人もいるでしょう。
それらのクレジットカードは、本当に審査が厳しいのでしょうか?続けて見ていきましょう。
銀行系のクレジットカードは審査が厳しいって本当?

一般的に銀行系カードは、信販系カードや流通系カードよりもステータスの高いカードとされ、審査も厳しいとされています。
しかし、本当に銀行系カードは審査が厳しいのでしょうか。
銀行系クレジットカードの特徴
銀行系クレジットカードとは、銀行の子会社などが発行するクレジットカードブランドです。
全世界で使える国際ブランドカードとして、VISA、Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブがあります。VISAカードは世界でもっとも加盟店の多いカードブランドです。JCBカードは、唯一の日本発祥の国際ブランドカード。JCB本体が発行する提携のないカードは、「オリジナルシリーズ」と呼ばれています。
住友VISAカード(現三井住友カード)は、日本で最初のVISAとの提携カードで、今でもVISAカードの日本での中心的役割を果たしています。
三井住友カードとJCB(オリジナルシリーズ)は、日本での国際ブランドカードの直系にあたり、いわばサラブレッドといった存在でしょう。
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一方Mastercardは、日本におけるクレジットカード発行の際、DC、MC、UCにブランドが分かれてしまい、その後も次々と別ブランドで発行されたため、Mastercardブランドが印象に残りにくくなってしまいました。
これらの歴史から、銀行系カードはできた当初より国際ブランドカードだったのです。
銀行系クレジットカードの審査の実態
VISAブランド、JCBブランドは高いステータスを誇っています。UCカードやDCカードも長い歴史があり、銀行系カードは高いブランドイメージをもたれています。
また、銀行系カードは信販系、流通系カードに比べ審査に慎重な風潮がありました。銀行はリスクを避けるマネジメントをしていたため、傘下のカード会社も社風や方針が近かったといえます。
しかし、現在クレジットカードは銀行グループとしてだけでなく、単独の事業として利益を上げる必要があります。そのためにはより広い顧客層から、より多くの利用者を増やす必要があります。
また、時代は多様化が進み、銀行系カードも会社の独自性を主張し、差別化を図る必要に迫られています。
親会社の統合など、企業同士の連携や統合が進む中、クレジットカード会社も出身母体の業界を超えた合併が行われています。つまり、ブランドとしては銀行系のままですが、会社としては信販会社や流通系カード会社と統合されているのです。
そのため、銀行系カードの中にも低所得者向けのサービスを強化する会社もあり、限度額を下げるなど、より通りやすいカード審査基準に変えていく会社も出てきました。
現在、銀行系カードも審査スピードを短縮したり、審査基準を低めに設定したりするなどのサービス提供に努めています。その結果、銀行系クレジットカードだから、審査が通りにくいといえなくなっているのです。
ステータス系クレジットカードには審査が厳しい理由がある

一方で、ステータスカードはどうでしょうか?
「ステータスの高いカード=審査が厳しい」という印象がありますが、はたして本当なのでしょうか。
ステータス系クレジットカードの特徴
「ステータスの高いカード」とは、どんなカードでしょうか?
一言でいうと、持っていてカッコいいカード、使ってカッコいいカードですよね。
「高い買い物はやっぱり現金で払う方がカッコいい」と思う方もいるかもしれませんが、カードによってはハイクラスな生活を感じさせるものもあります。つまりエグゼクティブが持っていそうなカードです。
そんなステータスの高いカードは審査が厳しい、そう思い込んでいませんか?
本当にそうなのでしょうか?
ステータス系クレジットカードの実態と審査事情
ステータスの高いカードには2種類あります。
一つはアメリカン・エキスプレス(アメックス)やダイナースクラブのようなカード発行会社自体のブランドイメージが高いカードと、もう一つはゴールドカードやプラチナカードのように同じカードブランドの中でも一般カードと区別されたプレミアムカードです。
確かにステータスの高いカードといわれるプレミアムカードの中には、審査基準を厳しくしているカードもあります。
心理学で有名なマズローの欲求5段階説にも優越欲求という欲求があります。「他の人は持っていない」「私だけ特別」という言葉は人間の心をくすぐります。
そのため、カード会社はあえて誰でも持てるわけではないカードを作る戦略をとっているのです。当然、あえて審査基準を厳しくすることもあるでしょう。
クレジットカードの中には、インビテーション限定(招待制)にして、カード会社が利用者の中から選んだ会員しか持てないカードもあります。
ちなみに招待されたのに審査に通らない、ということもありえます。それは事前審査が禁止されているため。カード会社は社内情報(過去の社内の利用実績)を見ることはできるものの、社外情報(信用情報機関の情報)は事前に見られないのです。そのため、「優良会員と思って招待したのに、知らない情報があった」というケースも起こりうるのです。
審査が厳しくないステータス系カードも存在する?
しかしゴールドカードやプラチナカードのようなプレミアムカードでも、全てのカードの審査が厳しいわけではありません。
年会費を高くして、高級感のあるサービスを提供すれば、あえて審査を厳しくする必要がないと考えるカード会社もあります。
また、プレミアムカードでも多くの人に申し込んでもらい、多くの利益を上げたいと考える会社もあります。
一方、「格安ゴールド」といわれるようなゴールドカードなのに年会費が安く、付帯サービスの充実したカードもあります。もちろん、審査基準も厳しくありません。
つまり、プレミアムカードにもいろいろあり、「ステータスの高いカード=審査が厳しい」とは限らないのです。
まとめ
- 審査基準は非公開であるため、審査難易度ランキングというものは存在しようがない
- 時代に合わせて審査基準を変える銀行系クレジットカードもあるため、銀行系カード=審査が厳しいとは限らない
- プレミアムカードにはいろいろな種類があるため、プレミアムカード=審査が厳しいとは限らない