ANAカードを持つとどんなメリットがある?
ANAカードは、日本のフラッグキャリアであるANAグループが発行しているクレジットカードです。
ANAの飛行機に乗ると、距離に応じてANAマイルが貯まっていきます。ANAマイルはANAカードを作らなくても貯められますが、ANAカードを持っているのといないのとではマイルの貯まり方が大きく変わってきます。
では、ANAカードを持っているとなぜマイルをたくさん貯められるのでしょうか。「マイル以外のメリット」も含め、ANAカードの特徴についてまとめました。

編集部
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ANAカードを持つメリット
- 入会時と継続時にボーナスマイルがもらえる
- ANA搭乗ごとに割り増しボーナスマイルがもらえる
- 還元率が高く、日々の買い物でマイルを貯められる
- 空港内免税店での割引(5~10%オフ)がある
- 他にもさまざまな会員特典が受けられる
- お得なキャンペーンも
入会時と継続時にボーナスマイルがもらえる
ANAカードのユーザーには、入会時と継続時にボーナスマイルがもらえるという大きな特典があります。
ANAカードの年会費は初年度無料となっていますが、2年目以降は一般カードでも本会員で2000円、家族会員で1000円の年会費がかかります。 ただし、入会時と継続時にはボーナスマイルが付与されるので、一概に「年会費がかかるから損(コスパが悪い)」とはいえません。当然、年会費の高いステータスカードほど継続時に付与されるマイルも多くなります。
カードの種類 | 年会費 | 入会時ボーナスマイル | 継続時ボーナスマイル |
---|---|---|---|
ANA一般カード (※) |
2000円(初年度無料) | 1000マイル | 1000マイル |
ANAワイドカード | 7250円 | 2000マイル | 2000マイル |
ANAゴールドカード | 1万4000円~3万1000円 | 2000マイル | 2000マイル |
ANAカードプレミアム | 7万円~15万5000円 | 1万マイル | 1万マイル |
※アメリカン・エキスプレスを除く
1マイルの価値はおおよそ1~3円程度。使い道によって価値は変動しますが、一般カードであれば継続時のボーナスマイル(1000マイル)だけで年会費(2000円)の元が取れてしまう可能性もあります。
一方、ゴールドカードやプレミアムカードの場合、ボーナスマイルだけで年会費の元を取るのは難しいといえます。ただしこちらはフライトマイルの付与率が高いため、利用頻度が高い方にとっては十分にメリットがあるでしょう。
ANA搭乗ごとに割り増しボーナスマイルがもらえる
ANAカードを持っていれば、ANAの飛行機に乗ることで貯められるフライトマイルとは別に、「割り増しボーナスマイル」として各カードのステータスに応じたマイルを追加でもらうことができます。
<ANAカードを持っていない場合>
フライトマイルのみ付与
フライトマイル=区間基本マイレージ(区間ごとに定められたマイル数)×積算率(エコノミー・ビジネス・ファーストなどの予約クラスごとに定められた係数)
<ANAカードを持っている場合>
フライトマイル+割り増しボーナスマイルを付与
カードの種類 | 搭乗ごとの割り増しボーナスマイル |
---|---|
ANA一般カード | 区間基本マイレージ×積算率の10% |
ANAワイドカード | 区間基本マイレージ×積算率の25% |
ANAゴールドカード | 区間基本マイレージ×積算率の25% |
ANAカードプレミアム | 区間基本マイレージ×積算率の50% |
全体的には、ステータスが上位のカードの方が割り増しボーナスマイルも多くなります。
上記を見るとANAワイドカードはANAゴールドカード並みのメリットがあるように思えますが、ゴールドカードと同レベルのカードというわけではありません。ふだんの買い物でもらえるマイルについては、ワイドカードよりもゴールドカードのほうが貯まりやすくなっているからです。次の項目で詳しくご説明します。
還元率が高く、日々の買い物でマイルを貯められる
ANAカードは飛行機利用だけでなく、ふだんの買い物でもマイルを貯められます。それぞれのカードでどのくらいマイルが貯まるのか見てみましょう。
カードの種類 | 買い物で貯まるマイル |
---|---|
ANA一般カード | 100円ごとに0.5マイル相当 |
ANAワイドカード | 100円ごとに0.5マイル相当 |
ANAゴールドカード | 100円ごとに1マイル相当 |
ANAカードプレミアム | 100円ごとに1~2マイル相当 |
こちらも、ステータスが高くなるほどマイルが貯まりやすくなっていきます。
一般的なクレジットカードでは還元率が1%あれば優秀な部類に該当します。ANA一般カードの0.5%は、悪くない還元率といえるでしょう。
空港内免税店での割引(5~10%オフ)がある
空港内の売店「ANA FESTA」で5%、ANA DUTY FREE SHOPなどの免税店なら一般カードで5%、ANAワイドカード・ANAゴールドカード・ANAカードプレミアムで10%の割引を受けられます。空港のショップは、お土産を買うときにも便利な存在。大量に買い物をしたいときなどは、この割引特典が大いに役立つでしょう。
この割引サービスは現金支払いでも受けられますが、ANAカードで支払いをすればさらにショッピング分で付与されるマイルも貯めることができます。
他にもさまざまな会員特典が受けられる
その他にも、ANAカードを保有することでさまざまな会員特典を受けることができます。おもな特典を以下でご紹介します。
- 国内線・国際線の機内販売10%オフ
- パッケージツアー5%オフ
- 空港ラウンジ無料利用サービス(ゴールドカード以上)
- 成田空港でのパーキング割引
- ショッピングサイト「ANAショッピング A-style」5%オフ
- ANAビジネスソリューション公開講座 受講料15%オフ
お得なキャンペーンも
ANAカードでは随時お得なキャンペーンが行われています。これらを利用すれば、お得にマイルを貯めることができるでしょう。
例えば、2020年6月時点では以下のようなキャンペーンがあります。
- キャンペーン実施中
ANA JCB一般カード
- VISA
- Mastercard
- JCB
- アメックス
- その他

年会費:初年度無料(2年目以降2000円)
発行日数:通常2週間程度(最短5営業日)
カード還元率
還元率基本 | 0.5% |
---|---|
還元率ボーナス時 | |
還元率の条件 |

キャンペーン獲得金額と条件

2020/10/1~2020/11/30
キャンペーン
お申込み&各種条件達成で最大62,600マイル相当プレゼント
カードの特徴
海外旅行保険 | 国内旅行保険 | ETCカード | 家族カード |
---|---|---|---|
◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
実際、ANAカードを使うとどれくらいマイルが貯まる?
ANAカードは、いろいろなシーンでお得にマイルを貯めることができるクレジットカードです。ここでは、パターン別にマイルの賢い貯め方や使い方をご説明します。
飛行機利用の出張が多い方の場合
飛行機で出張によく行く方がANA一般カードを持っていた場合、1回でどのくらいマイルが貯まるのか見てみましょう。
<例:東京から福岡まで出張に行った場合>
区間基本マイル(往復):1134マイル搭乗ごとの割り増しボーナスマイル(10%):112マイル
合計:1246マイル
もし同じ出張に年に4回行った場合は、他にいっさいANAカードを利用しなかったとしても1年で「4984マイル+継続時特典1000マイル=5984マイル」をもらえる計算になります。
さらに航空券をANAカードで買うと、100円につき1.5マイル相当のマイルを貯めることができます。自分で航空券を予約してカード支払いできるのであれば、さらに大幅にマイルを貯めることができるでしょう。
日々の買い物で使う頻度が多い方の場合
ANA一般カードの場合、100円で0.5マイル相当のポイント(クレジットカード各社が扱っている独自のポイントサービス)が貯まります。これは、提携店で買い物をした際に還元される0.5~1%のマイルとは別物です。
ひと月の生活費をすべてANAカードで支払ったと仮定し、どれくらいマイルが貯まるのかを見ていきましょう。
家賃:6万円
食費:3万円
交際費:5000円
日用品:5000円
美容院:5000円
光熱費(電気・ガス):1万円
通信費:1万円
ガソリン:5000円
合計 13万円
13万円の支出に対して「100円×0.5マイル相当」の還元があるわけなので、「13万円÷100円×0.5マイル=650マイル相当」がひと月で貯まる計算になります。つまり1年間では、「650マイル×12ヶ月=7800マイル相当」が貯まるということ。
もちろん、全ての支出をANAカードで支払うわけにはいかない状況もあるでしょう。家賃がクレジットカード払いに対応していないケースもあるかもしれません。
しかし例えば、光熱費と通信費、ガソリン代は引き落とし口座をANAカードにするだけならば、すぐに変更できます。仮にこれらの支払いのみの利用だったとしても、年間1500マイルを貯めることができます。年払いの自動車保険や車検費用などをANAカードで支払えば、貯められるマイルはさらに増えるでしょう。
なお、日用品や食費、電化製品などをインターネット通販で購入する場合は、ANAマイレージモールを経由することで、さらに100円ごとに1~5マイル程度のマイルを貯められます。
家族でマイルを貯めたい方の場合
貯めたマイルの使い道はさまざまですが、1マイルあたりの価値が高くなるのは特典航空券への交換です。しかし、「なかなか乗りたい飛行機の特典航空券と換えられるほどマイルが貯まらない」ということもあるでしょう。
そういったときに便利なのが、家族でマイルを分け合えるサービス「ANAカードファミリーマイル」です。このサービスを活用すれば、家族のマイルを必要な分だけ足し合わせることができます。出張が多い父親と、日々の買い物でマイルを貯めている母親、そしてその子ども(成人)を例にとって見てみましょう。
父親:出張で貯めた1万5000マイルを保有
母親:買い物で貯めた5000マイルを保有
子ども:旅行で貯めた1000マイルを保有
上記の場合、家族全体の合計マイルは2万1000マイルです。ローシーズンの場合、東京~沖縄間の特典航空券交換に必要なのは7000マイルなので、家族でマイルを分け合えば東京から沖縄まで片道無料で家族旅行ができることになります。
もちろん、この2万1000マイルをハイシーズン(東京~沖縄間の特典航空券交換に必要なのは1万500マイル)に子どもが友達と旅行する際の往復切符に使うことも可能。家族間で自由にマイルを分け合ったり合算したりすることで、使い道が難しい1000マイル単位の細かいマイルまで無駄なく使えます。
徹底比較!ANAカードにはどんな種類がある?
ANAカードには数多くの種類があるため、特徴をよく理解したうえで自分の使い方やライフスタイルに合ったカードを選択しましょう。年会費を無駄にせず、効率よくマイルを貯められるカードを選ぶことが大切です。
最初に、比較する各カードの特徴を一覧表で確認してみましょう。
カード種別 | 年会費 | 入会・継続マイル | 搭乗ボーナスマイル | 日常利用時付与マイル | ANA航空券購入 |
---|---|---|---|---|---|
![]() |
2000円(初年度無料) | 1000マイル | 10% | 0.5% | 1.5% |
一般カード(アメリカン・エキスプレス)![]() |
7000円 | 1000マイル | 10% | 1.0% | 2.5% |
交通系IC一体型カード![]() |
2000円(初年度無料) | 1000マイル | 10% | 0.5% | 1.5% |
ANAワイドカード![]() |
7250円 | 2000マイル | 25% | 0.5% | 1.5% |
ANAゴールドカード![]() |
1万4000円~3万1000円 | 2000マイル | 25% | 1.0% | 最大3% |
ANAカード(学生)![]() |
在学中無料 | 1000マイル | 10% | 0.5%(VISA/Mastercard) 1.0%(JCB) |
1.5% |
これらをふまえたうえで、それぞれのカードについて詳細をご説明します。
一般カード
ANA JCB一般カード
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
- お申込み&各種条件達成で最大62,600マイル相当プレゼント(入会:2021/3/31まで)
- 初年度無料
ANAカード(一般)は、「JCB」「VISA」「Mastercard」「アメリカン・エキスプレス」の4つの国際ブランドから選ぶことができます。このうち上記の表の条件が当てはまるのは、「JCB」「VISA」「Mastercard」の3種類です。
アメリカン・エキスプレス・カードについては、一般カードでも年会費が7000円かかります。そのかわり、ANA航空券を購入した場合は100円で2.5マイル相当、通常利用時も100円で1マイル相当(ANAグループポイント1.5倍)と、他よりも「マイルが貯まりやすいカード」となっています。
どちらを選ぶかは、どの程度ANAカードを使うかによって決めましょう。また、海外利用が多いのであればアメリカン・エキスプレス・カードを選ぶのがいいかもしれません。アメリカン・エキスプレス・カードの場合は、専用の空港ラウンジを無料で使うこともできます。
5000円という年会費の差額をペイできるだけのメリットがあるかどうか、自分の使い方に応じて考えてみてください。通常時のポイント付与率だけを見るなら、年間50万円程度使う場合はアメリカン・エキスプレス・カードを作っても損はしないでしょう(1マイル=2円相当として計算した場合)。
交通系IC一体型カード
ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
- 初年度無料
「PASMO」「Suica」「nimoca」の各交通系ICカードと提携したANAカードです。基本的な特徴は一般カードと同様ですが、交通系IC一体型カードとしても使えるため、カードの枚数を増やすことなくスマートに利用できます。
交通系IC一体型カードの中でも、特におすすめなのが「ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)」です。定期券購入に利用すると、通常ポイント(JCBのOki Dokiポイント)の他にメトロポイントも貯めることができます。また、定期券区間外のメトロに乗車した場合でもメトロポイントを貯められます。
貯まったメトロポイントは、「100ポイント→90マイル」としてANAマイルに交換することができます。他のTo Me CARDの交換レートは60%(100ポイント→60マイル)、楽天カードなど一般的なカードは50%(100ポイント→50マイル)なので、ソラチカカードがいかにお得かおわかりいただけるでしょう。
東京メトロを日常的に利用している方にとっては非常にメリットが高く、マイルの貯まりやすいカードといえます。
ANAワイドカード
ANAワイドカードは一般カードに比べて年会費が5000円以上高い反面、入会時・継続時のボーナスと搭乗時のボーナスマイルの率が高いという特徴をもっています。ふだんの買い物で貯まるマイルの還元率は、一般カードと変わりません。
ANAワイドカードの年会費は、一般カードのアメリカン・エキスプレス・カードとほとんど同額の7250円。どちらも一般カードとは違うメリットをもっていますが、クレジットカードの支払いによって貯めたい方はアメリカン・エキスプレスの一般カード、飛行機に乗ってマイルを貯めたい方はANAワイドカードを選ぶのがおすすめです。
ANAゴールドカード
ANAカード(ワイドゴールドカード)
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- ETCカード
- 家族カード
- お申込み&各種条件達成で最大98,600マイル相当プレゼント
ANAカードには5種類のゴールドカードがあり、年会費は1万4000円~3万1000円と高めに設定されています。しかしその分、マイルの基本還元率は100円で1マイル相当と高く、航空券の購入時には100円で最大3マイル相当が貯まります。
空港ラウンジサービス、ゴールド会員専用デスク、最高5000万円の国内外旅行保険など、「ゴールド」にふさわしい特典が満載なので、マイルの貯まり方はもちろん、ステータスカードならではの特典も重視したい方におすすめです。
まとめ
- ANAカードならフライトでも日常的なクレジットカード利用でもANAマイルが貯まるので、ANAユーザーは持っておきたい1枚
- ステータスや提携先が異なる複数のカードがあるため、用途やライフスタイルに合わせて選択しやすいのも魅力
- 学生カード以外は年会費がかかるが、一般カード(初年度は無料)ならボーナスマイルの付与で元が取れてしまう可能性があり比較的ハードルが低い